Adventures in Ville

生まれも育ちも奈良県民なワタシが、東京という大都会のど真ん中でいろいろ出くわす冒険記です。

バリウムに勝利を収めたハナシ -後編-

バリウム初年度は、見事惨敗となり、迎えた2年目。

 

今年は、二の舞は踏まないと固く誓い、その対策として、そもそも便秘状態で臨む事に敗因を見出したワタシは、その年は検査の数週間前から酸化マグネシウムを服用し、便通を整えた。

 

おかげで、検便も全く問題なく提出でき、今年は余裕かのように見えた…が、しかし!

 

直前の予期せぬ残業と、若干自暴自棄になるくらいの業務の厳しさに、半ばヤケを起こして(←え!?あえてココで!?)、健康診断前夜の9時少し前に、こってりしたおかずを食してしまった。

 

一晩眠れば次の日には消化されて、空腹が戻ってくるかと思いきや、前代未聞の消化不良。

 

朝から吐きそうになりながら、検査に臨む。

 

既に負け戦となるのはわかっていたけど、お医者さんは容赦なく、また炭酸の粉と水を強要してくる。

 

リアルにえづきながら、バリウムは8割くらいで許してもらったが、検査中に無残な言葉を浴びせられる。

 

「あら。昨日夜遅くに何か食べたのが残ってて、これじゃあちょっと検査しても意味ないわー」

 

なんと!ただただ検査のためだけに苦しい思いをしてバリウムを摂取して、また苦しい思いして排泄しないといけないのに、その検査自体が意味がないとは…。

 

意気消沈して検査を終えるも、頭はもう、いかにこの無駄に体内に取り込まれてしまったバリウムを出すかという問題でいっぱい。

 

1年目にすっと出なかったのが、2年目は結構すっと出たみたいだけど、そんなすぐに戦いが終わるとは思わず、2日目くらいに病院で別のお薬を処方してもらい、1週間くらい不安なまま、気づけば残留軍を撤収させるべく戦いは収束していた。

 

そして、いよいよ今年。3回目のチャレンジ。

 

もう、出来るだけ戦いたくないんだけどなぁ〜。

 

はぁ。ワタシの前にこの検査を終えたあのおじさん。普段は家族の間でも、若干居場所がなさげな小太りな感じだけど、今のワタシには、バリウム検査後、というだけで、勇者にしか見えず、人知れず尊敬の眼差しを送ってしまう。

 

去年えづきながら飲んだバリウム

 

そして、それ以前に苦しい炭酸パウダー。

 

無心になって飲んでみる。

 

…?お?意外にいける?

 

消化不良を起こしていないだけで、こんなになんとかなるの!?

 

飲み干して、台の上でくるくる回り、難なく終了。

 

今回も数日かかったものの、なんとか出て行ってくれた。ワタシの腸は長いんかな。なかなか出口にたどり着いてくれないんかな。

 

そんなことを考えながら、初めてバリウムに勝利を得た気がした。

 

でも、今年度でこの職場を退職するから、来年はうまいこと転職できてなかったら、健康診断自体、受けないかも知れない!?